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骨粗鬆症(こつそしょうしょう)

骨粗鬆症(こつそしょうしょう)とは

骨粗鬆症(こつそしょうしょう)とは

骨粗鬆症は、骨の強度が低下して骨折しやすくなる状態のことです。

骨は、実は絶えず生まれ変わっています。古い骨は壊されて吸収され、新しい骨が作られるという新陳代謝が繰り返されているのです。骨粗鬆症は、この「骨を作る細胞」と「骨を壊す細胞」のバランスが崩れ、骨を壊す細胞の働きが優位になったときに起こります。

骨粗鬆症とそれに連なる病気は痛みを感じにくいことも多いため、現時点で痛みがなくても、これまで検査されたことがない方、前回の検査から1年以上経っている方は一度検査することをお勧めいたします。

骨の量は増えない?

骨の量は成長期に急激に増えた後、20歳頃ピークに達します。しかしその後は増えることはありません。加齢と共に現状維持、あるいは徐々に低下していきます。特に女性は、ホルモンの関係で50歳前後から急激に骨の量が低下します。男性の場合も、60歳前後から緩やかに低下していきます。

また最近は、運動不足無理なダイエットなどが原因で若年層でも骨量が少ない方が増えてきました。若い時期に骨の貯金が少ないと、骨粗鬆症の発症が早まる可能性があります。他にも、喫煙過度の飲酒なども骨粗鬆症のリスクとなっています。

骨粗鬆症の症状は?

骨粗鬆症は、進行しても自覚症状がほとんどありません。生活習慣病の高血圧、糖尿病、高脂血症等と同じで、とても気付きにくい病気です。血圧は病院だけでなく気軽に自宅やジムなどでも測る機会があり、糖尿病、高脂血症も健診などで見つかる機会が多いです。しかし、骨密度を測る機会はそう多く無いために、気づいたときには進行していたり、骨折をして初めて見つかることがあります。

だからこそ、早期発見・早期治療が大切です。いつのまにか骨折し、身長が縮んだ方背中が曲がってきている方は要注意です。検査は簡単ですので、現時点で身体に痛みがなくても、検査されたことのない方やしばらく検査していない方は、ぜひ当院にご相談ください。

日常生活を失わないための治療

骨粗鬆症は、介護が必要になる怖い病気です。

高齢者の介護が必要になる原因は、高い順に「認知症」18.7%、「脳血管疾患」15.1%となっていますが、整形外科でみる「骨折・転倒」12.5%および「関節疾患」10.2%を合わせると22.7%となり、骨に関連した原因が非常に多くなっています。

骨折・転倒と関節疾患は、骨粗鬆症と関連があります。骨粗鬆症の怖いところは、骨が脆くなっているため、本来骨折するはずのないちょっとした接触で骨折をしたりすることです。これをきっかけに要介護状態になってしまったり、健康寿命が短くなってしまったりと、骨密度の低下は「生活の質(クオリティ・オブ・ライフ)」を大きく低下させる原因になりえます。

他にも、骨粗鬆症は日々の生活に大きな影響を及ぼします。

年齢と共に背が低くなったり、背中が丸くなってくるのはよくあることかな、と思いがちですが、この状態は、骨粗鬆症による骨折(圧迫骨折)が関係していることがあります。

圧迫骨折を起こすと、背中が曲がり、身体のバランスを取るのが難しくなるため、転びやすくなります。また、動きにくくなるので外出しなくなり、結果として筋力低下が進みます。筋力が衰えて姿勢を保てなくなると背中がさらに曲がるという悪循環に陥ります。

骨粗鬆症にならないよう予防すると共に、もし進行してしまっている場合は適切な治療が必要です。

骨粗鬆症が疑われる方へ

以下の手順で、まずは検査から始めましょう。

当院の検査方法

当院ではDXA法(二重エネルギー吸収測定法)を用いて骨密度測定しています。また、患者様の身体の状態から、血液検査で骨代謝マーカー測定を実施し、骨の代謝状態も調べることもあります。骨吸収と骨形成のバランスが崩れていないかを調べることで、適切な治療を選ぶことができます。

当院の治療法

骨粗鬆症の治療法は複数ありますが、当院では患者様の身体の状態を検査で詳しく確認し、以下を組み合わせた最適な治療法を提案しております。

食事療法

食事療法

骨の問題ではカルシウムの摂取に目が行きがちですが、治療に必要な栄養素はそれだけではありません。特にビタミンDビタミンKをしっかりとることが重要です。また、骨の質に関係するコラーゲン形成には、ビタミンB群(ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸など)も大切になってきます。骨以外の身体の健康も含め、食事はバランス良く摂ることが大切です。当院では、不足している栄養素のアドバイスも行っておりますのでお気軽にご相談ください。

運動療法

運動療法

健康な骨を作るためには、重力や体重、歩行時の振動などで、骨に適切な負荷をかけることが重要です。そうすると骨に歪みが生じ、それに負けないように身体が新しい骨を作り、骨密度が増加します。逆にあまり運動をせず、寝たきりの状態に近づくと、骨が吸収され、骨密度が低下します。治療もですが、骨粗鬆症を予防するためにも、適度な運動習慣がとても大事になってきます。ただし、過度な運動は必要ありません。当院では、患者様の状況に合わせて一緒にリハビリを行ったり、自宅でできる運動メニューを提案しています。

薬物療法

薬物療法

飲み薬や注射など複数の方法がありますので、どのような薬を使用するか、骨粗鬆症のタイプによって判断していきます。当院では、詳細な検査結果に基づいた最適な薬物療法を提案しております。

このように、当院では、骨の状態を詳しく検査することで、患者様一人ひとりに最適な治療法を提案しております。痛みのあるなしに関わらず、お気軽にご相談ください。

骨粗鬆症は気付かないうちに進行してしまう病気です。

また、骨粗鬆症に限らずどんな病気でも、かかってから治療するよりも、ならないように予防することが第一です。その次に大事なことは早期発見です。骨密度が低下してから運動や治療を始めるのではなく、普段から適度な運動を行い、定期的な検査で早期発見に努めましょう。

なにげない日常を守るため、健康寿命を延ばすためにも、自分の身体に興味を持ち、健康をこころがけていただければ、と当院は考えております。

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