足底腱膜炎
インソールでも治らない
「かかと・足裏の痛み」へ
こんな症状でお困りではありませんか?
- 朝の一歩目にかかとがズキッと痛む
- 長く歩くと足裏がどんどん痛くなる
- 土踏まずからかかとがジンジンして気になる
- 休んだ後に動き出すとまた痛みが戻る
- インソールや湿布を試したがなかなか改善しない
まずは痛みの原因を確認するところから始めませんか?
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足底腱膜炎とは?
─ かかとの痛みの代表的な原因
足底腱膜炎(そくていけんまくえん)とは、足裏の踵(かかと)から足指の付け根に広がる腱膜に炎症や微細な損傷が起こり、踵を中心に痛みが生じる疾患です。成人の約10人に1人が経験するとされ、「朝の一歩目が痛い」「長く歩くと痛い」が典型的な症状です。
足底腱膜は、歩くときに足のアーチ(土踏まず)を支えるバネのような役割を担っています。過度の運動、長時間の立ち仕事、足に合わない靴、扁平足やハイアーチなどが原因で腱膜に繰り返しストレスがかかると、踵の付着部を中心に炎症が起こります。また、ふくらはぎの筋肉はアキレス腱を介して踵につながっているため、ふくらはぎの硬さも足底腱膜への負担を増やす要因になります。
多くの場合は保存療法(ストレッチ・リハビリ・インソールなど)で改善が期待できますが、治療の組み合わせや順序が合っていないと長引くことがあります。西新駅前こうの整形外科では、丁寧な診察で痛みの原因を見極めたうえで、理学療法士による個別リハビリ、義肢装具士によるオーダーメイドインソール(保険適用)、エコーガイド下注射を組み合わせて治療します。
足底腱膜炎が
「なかなか治らない」3つの理由
足底腱膜炎は、適切な治療を行えば85〜90%の方が保存療法で改善するとされています。それでも「何ヶ月も痛みが続いている」という方が少なくないのは、以下のような理由が考えられます。
「かかとが痛い=足底腱膜炎」とは限りません。踵の脂肪体の萎縮、踵骨の疲労骨折、足根管症候群(神経の圧迫)など、似た症状を起こす疾患がほかにもあります。
足底腱膜炎の診断は、基本的には腫脹(はれ)と圧痛の部位によって行います。レントゲンだけでは足底腱膜の状態はわかりませんし、似た症状を起こす他の疾患との鑑別も重要です。「何が痛みを起こしているのか」を丁寧に見極めることが、治療の第一歩です。
インソールは足底腱膜にかかる負担を軽減する有効な治療法ですが、すでに腱膜に癒着や変性が起きている場合は、負担を減らすだけでは痛みが改善しないことがあります。
また、市販のインソールや既製品では、ご自身の足の形やアーチの状態に合っていないケースも少なくありません。
「足底腱膜炎にはストレッチが有効」というのは正しいのですが、問題はどこをどの程度伸ばすかが人によって異なることです。ふくらはぎの硬さが主因の方もいれば、足部の内在筋(足の裏の小さな筋肉)の筋力低下がアーチの不安定性を起こしている方もいます。
画一的な「足底腱膜炎のストレッチ」ではなく、原因に合わせた個別のリハビリプログラムが必要です。
こんなときは整形外科を受診してください
─ 4つの目安
足底腱膜炎は命に関わる疾患ではありませんが、放置すると痛みが慢性化し、日常生活に支障が出ることがあります。以下のような状況であれば、一度整形外科を受診されることをお勧めします。
特に④のようにしびれを伴う場合は、足根管症候群など神経の問題が隠れている可能性があります。早めの受診が大切です。
治療の選択肢と、当院の判断基準
足底腱膜炎は「注射を打てばすぐ治る」「インソールを入れれば大丈夫」というような、単一の治療で解決する疾患ではありません。患者さんの状態に合わせて、複数の治療法を適切な順番で組み合わせることが重要です。
ストレッチ・リハビリ(運動療法)─ 治療の土台
足底腱膜炎の治療で最もエビデンスが高いのは、ストレッチと運動療法です。特にふくらはぎ(アキレス腱)のストレッチと、足底腱膜を直接伸ばすストレッチは、長期的な改善に有効とされています。
ただし、どのストレッチをどの程度やるかは、人によって異なります。ふくらはぎの硬さが主原因なのか、足の内在筋の筋力低下が問題なのか、アーチの形状はどうかによって、プログラムは変わります。
当院では理学療法士が患者さん一人ひとりの身体を評価したうえで、個別のリハビリプログラムを作成し、自宅でのセルフケアの指導まで行います。
院長コメント
注射やインソールは痛みを和らげるための有効な手段ですが、それだけで完結するものではありません。最終的には、足底腱膜にかかる負担を減らし、自分の身体で痛みをコントロールできるようになることがゴールです。だからこそ、運動療法が治療の軸になります。
オーダーメイドインソール(保険適用)─ 足の環境を整える
足底腱膜にかかる負担を物理的に軽減するために、インソール(足底板)を作成します。
当院のインソールが市販品と異なるのは、以下の点です。
- 義肢装具士が一足ずつ採型:装具専門の義肢装具士が来院し、足の形・アーチの高さ・荷重のかかり方を見ながらオーダーメイドで作成します
- 保険適用:市販品と異なり、保険の範囲内で作成できます
市販のインソールや既製品のアーチサポートを試して「効かなかった」という方も、オーダーメイドで作り直すと改善することがあります。インソールの効果は「自分の足に合っているかどうか」で大きく変わります。
エコーガイド下注射 ─ 痛みが強いときの選択肢
痛みが強く、ストレッチやリハビリに取り組むことが難しい場合には、注射による治療を検討します。当院で行う注射はすべてエコーガイド下(超音波で針先の位置をリアルタイムで確認しながら行う方法)です。
なぜ注射にエコーを使うのか
エコーを使わない注射(ブラインド注射)の場合、針先がどこに到達しているかを直接確認することができません。エコーを使うことで、以下のメリットがあります。
- 目標の部位に正確に薬液を届けることができる
- 周囲の血管や神経を画面で確認しながら避けられるため、不要な組織を傷つけるリスクを減らせる
- 薬液が正しい場所に入っているかをその場で目視確認できる
「注射をするなら正確に届ける」──これが当院の基本方針です。
ステロイド注射
炎症が強い場合に、短期的な疼痛軽減を目的として使用することがあります。1〜3ヶ月程度の痛み軽減に有効とされていますが、長期的な効果はリハビリなど他の治療と組み合わせることが前提です。
また、ステロイド注射には踵の脂肪体萎縮や腱膜断裂のリスクがあるため、回数や間隔には十分配慮しています。痛みを一時的に抑えている間にリハビリに取り組み、根本的な改善を目指すという位置づけです。
ハイドロリリース(筋膜リリース注射)
足底腱膜やその周囲の組織に癒着がある場合、エコーで確認しながら生理食塩水などの液体を注入し、組織間の癒着を物理的に剥離する治療です。臨床的には、物理的な剥離だけでは説明がつかないほど速やかな除痛が見られることがあり、局所の炎症物質を希釈・洗浄する「ウォッシュアウト効果」も寄与していると考えられています。詳しくは当院のハイドロリリースページでご説明しています。
当院にない治療(体外衝撃波)と紹介の考え方
6ヶ月以上の保存療法で改善しない「難治性足底腱膜炎」に対しては、体外衝撃波治療(ESWT)が保険適用となっています。当院では体外衝撃波の設備を導入していません。
体外衝撃波が必要と判断した場合や、長期間の保存療法で十分な改善が得られない場合は、対応可能な医療機関へご紹介します。ご紹介は患者さんにとってマイナスではなく、「その時点で最も適切な治療を受けていただくための判断」と考えています。
ただし、足底腱膜炎の85〜90%は保存療法で改善が見込めます。体外衝撃波に至る前に、丁寧な診察による正確な診断、個別リハビリ、オーダーメイドインソール、エコーガイド下注射を丁寧に積み重ねることで、多くの方の痛みは軽減できると考えています。
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「骨棘があるから痛い」は本当?
レントゲンを撮ると、踵の骨に「骨棘(こつきょく)」というトゲのような突起が見つかることがあります。「この骨棘が足裏に刺さって痛い」と思われがちですが、実はそうではありません。
骨棘自体は、痛みの直接的な原因ではないことがほとんどです。
骨棘は、足底腱膜が長期間にわたって踵の骨を引っ張り続けた結果、骨が防御反応として形成されたものです。つまり、骨棘は「原因」ではなく「結果」です。
実際に、骨棘があっても痛みのない方は大勢いらっしゃいます。逆に、骨棘を手術で取り除いても、足底腱膜の炎症が残っていれば痛みは改善しません。
大切なのは骨棘の有無ではなく、腫脹や圧痛の部位を丁寧に評価し、足底腱膜そのものの状態に合わせた治療を行うことです。
インソールを試しても改善しないときは
「インソールを作ったのに痛みが取れない」──当院にはそうしたご相談が少なくありません。インソールで改善しないケースには、いくつかのパターンがあります。
市販品や、足の形を詳しく見ずに作った既製品では、アーチの高さや荷重のバランスが合わず、十分な効果が得られないことがあります。義肢装具士によるオーダーメイドで作り直すと改善する場合があります。
インソールは「足にかかる負担を減らす」治療です。しかし、すでに腱膜に癒着や変性が起きている場合、負担を減らすだけでは痛みが十分に軽減しないことがあります。丁寧な診察で腱膜の状態を評価し、注射やリハビリの追加を検討する必要があります。
踵の脂肪体の萎縮、足根管症候群(神経の圧迫)、踵骨の疲労骨折など、足底腱膜炎に似た症状を起こす疾患があります。これらはインソールでは対応できません。正確な鑑別診断が必要です。
当院はこうした「他院で改善しなかった方」のセカンドオピニオンとしてもご相談いただけます。これまでの治療経過をお聞きしたうえで、現在の状態を確認し、次に何をすべきかを一緒に整理します。
よくあるご質問
足底腱膜炎は自然に治りますか?
朝の一歩目だけ痛いのですが、受診した方がいいですか?
骨棘(こつきょく)があると言われました。手術が必要ですか?
インソールを使っても痛みが取れません。次にどうすればいいですか?
注射は痛いですか?どんな注射をしますか?
体外衝撃波はやっていますか?
どれくらいの期間で治りますか?
ストレッチやリハビリは何をしますか?自宅でもできますか?
院長紹介・アクセス
院長 河野 大(こうの だい)
整形外科専門医/日本整形外科学会認定スポーツ医
足底腱膜炎は「たかが足の痛み」と思われがちですが、朝起きるたびにかかとが痛む、仕事中ずっと足が気になる、趣味の散歩ができないというのは、生活の質を大きく下げます。
当院では「痛みを止めること」だけでなく、「なぜ痛いのか」を一緒に確認し、患者さんご自身が納得して治療に取り組めるようにすることを大切にしています。他院で治療を受けて改善しなかった方も、遠慮なくご相談ください。
当院について
当院は整形外科と肛門外科(おしりとおなかクリニック)の2つの専門外来を持つクリニックです。それぞれの専門医が在籍し、連携して地域医療を支えています。足底腱膜炎の診療は、整形外科専門医である院長が担当します。
当院は整形外科専門医と肛門外科専門医が在籍するクリニックです。
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アクセス
参考文献
・Buchbinder R. Plantar Fasciitis. AAFP Clinical Review, 2011.
・DiGiovanni BF, et al. Tissue-specific plantar fascia-stretching exercise enhances outcomes in patients with chronic heel pain. JBJS, 2003; 85(7):1270-1277.
・David JA, et al. Injected corticosteroids for treating plantar heel pain in adults. Cochrane Database Syst Rev, 2017.
・日本整形外科学会 診療ガイドライン
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