胸郭出口症候群
おしりとおなかクリニック
このような症状でお困りではありませんか?
- デスクワーク中、腕を少し上げた姿勢が続くと腕がだるくて集中できない
- ドライヤーを使ったり、洗濯物を干したりする時に腕がしびれる
- 吊り革を掴むなど、腕を上げ続ける動作がとにかく辛い
- 「首のレントゲンでは異常なし」と言われたが、症状が改善しない
- 自分でもどんな時に症状が出るのかはっきり分からず、不安を感じている
その症状、首ではなく「腕の付け根での神経の引きつれ」かもしれません。
ご自宅でできる「腕のだるさ」チェック
「ただの疲れ」か「神経の引きつれ」かを見極める目安です。
30秒間の挙上テスト(簡易版ルーステスト)
両腕を肩の高さまで上げ、肘を90度に曲げて「グー・パー」を続けます。
【判定ポイント】
30秒待たずに「腕がだるくて下ろしたくなる」「指先がしびれる」「血の気が引く感じがする」場合は、胸郭出口での神経や血管へのストレスが疑われます。
※正確な診断には、専門医による誘発テストと身体所見が必要です。
胸郭出口症候群(TOS)とは
「画像検査」だけでは分からない理由
胸郭出口症候群は、首から腕へ向かう神経(腕神経叢)や血管が筋肉や骨の間で圧迫・牽引されることで生じます。最大の特徴は、「レントゲンやMRIには写りにくい」という点です。画像に頼りすぎず、丁寧な身体所見で「どの動作で、どこに負荷がかかっているか」を読み解くことが診断の鍵となります。
主な負荷がかかりやすいポイント:
- 前斜角筋と中斜角筋の間(首の横の筋肉の間)
- 鎖骨と第1肋骨の間(鎖骨の下の狭い隙間)
- 小胸筋の後方(胸の奥にある筋肉の裏側)
安易な「矯正」を行わない、医学的な理由
世の中には「バキバキと骨を動かして、並びを矯正する」といった表現が溢れています。しかし、実は外から手で押す程度の力で、骨の構造そのものを劇的に変えられるという医学的なデータは、世界中のどこにもありません。
人間の骨は非常に丈夫な組織で固く守られています。その並びを物理的に変えるには、手術で金属の器具(ボルトなど)を使って固定するほどの強い力が必要なのが現実です。私はこれまで脊椎の手術に助手として何度も携わり、その「骨の強固さ」を現場で目の当たりにしてきました。
だからこそ当院では、医学的にあり得ない言葉で期待を煽るようなことはいたしません。安易な「矯正」に頼るのではなく、痛みの真犯人に正しくアプローチすること。それが整形外科専門医としての誠実さだと考えています。
当院の治療:物理的ストレスを解除する「運動療法」
骨が原因でないのなら、何がしびれやだるさを引き起こしているのでしょうか。
原因は、筋肉の「がんこなこわばり」にあります
筋肉がガチガチに硬くなると、まるでピンと張った糸のように、中を通る神経をギュッと引っ張ってしまい、しびれやだるさを引き起こします。
当院が取り組むのは、この筋肉の緊張を解き、神経への物理的な引きつれをなくしていく「運動療法」です。
- 神経の通り道を広げる:理学療法士と共に、神経を締め付けている筋肉の柔軟性を取り戻します。
- 神経の滑りを良くする:癒着して動きが悪くなった神経がスムーズに動くよう、専門的なリハビリを行います。
- 正しい姿勢を維持する:「なで肩」や「巻き肩」など、神経に負担をかける姿勢そのものを根本から見直します。
痛みが強く日常生活に支障がある方へ
当院ではエコー診断を行い、神経の圧迫には「ブロック注射」、筋肉の癒着には「ハイドロリリース」と、原因に応じた専門治療を検討します。
当院の「ブロック注射」について 当院の「ハイドロリリース」について担当医師紹介

院長:河野 大 (整形外科専門医、日本整形外科学会認定スポーツ医)
「なぜだるいのか、なぜしびれるのか」という原因がわからない不安に向き合いたいと考えています。
私が診療で大切にしているのは、単なる対症療法ではなく、患者様の生活スタイルや動作の癖から「痛みの背景」を読み解くことです。
痛みを我慢して生活の質(QOL)を落とす前に、一度ご相談ください。あなたの「治したい」という気持ちにお応えします。
よくある質問
はい、その可能性は十分にあります。腕をわずかに上げた姿勢(45〜50度程度)でのタイピング作業などは、胸の筋肉(小胸筋)などを緊張させ、神経を圧迫・牽引する大きな要因となります。
医学的視点では、手技のみで骨の構造そのものを変えることは困難です。大切なのは受動的な「矯正」ではなく、運動療法を通じて筋肉の柔軟性を戻し、本来の状態を再獲得するという能動的なプロセスです。
胸郭出口症候群は画像に写りにくいため、専門医による誘発テスト(身体所見)が最も重要です。必要に応じてレントゲンやエコーを行い、他の疾患の可能性を除外しながら慎重に診断します。





